第1話 Vue Sur Paris depuis l'institut du Monde Arabe
【秘密のパリへ連れてって】配信開始しました
こんにちは。
フランスダイレクトスクール（以下FDS）の映像教材を企画、制作している
Gâsûです。
インターネットのフランス語スクール、FDSでは
パリで撮影された、他にないオリジナルの教材ビデオを
毎週土曜日にスクールメンバーに配信し
その解説授業と字幕付きビデオが水曜日に届けられています。
今期の新シリーズ、「秘密のパリへ連れてって」の
本編配信がいよいよ３月から始まりました。
記念すべき第1話を飾り、今月パリガイドを担当してくれるのは
モロッコ出身パリ在住１５年のDinoさん。
紹介してくれるのは、
Institut Du Mond Arabe（アラブ世界研究所）
です。
フランスなのに、なぜモロッコ
そしてアラブ？？？？
と疑問に思うかもしれませんが
多発する残虐なテロ事件で、もう多くの方がご存知の通り、
フランスとアラブ諸国、イスラム圏は
密接な関わりがあります。
テロは悪い例ですが、もちろんマイナス面だけでなく
文化、芸術、その他あらゆるプラスの面も持ち合わせています。
【アラブ世界研究所とは？】
アラブの文化を世界に発信し、また、その精神世界を研究する機関として１９８０年に設置されました。
アラブ諸国の１８カ国と、フランス、ひいてはヨーロッパとの文化的交流の促進も
目的とされているこの機関は、１９８７年に建てられた建物で一躍有名になりました。
設計を担当したのは、ジャン・ヌーヴェル。
彼は今や世界に名だたる著名建築家ですが、
当時はまだそこまで名前を知られていませんでした。
西洋とアラブの文化の融合を目指しデザインされた
この建物の一番の特徴は、この幾何学的な模様をした窓。
第1話のエピソードでは、Dinoさんが自らカメラを回し
撮影しながら説明しています。
このいかにもメカニックな感じ。
よく見るとお花、星、風車のような形、そしてひし形の模様が
規則正しく並んでいます。
これはアラブ紋様の典型的な形であり、
機械的なものにアラブの芸術を盛り込んでいる
アーティスティックなカーテンウォールなのです。
この窓は光の量を感知し、自動的に閉じたり開いたりして
採光を微調整しています。
カメラの絞りと同じような仕組みらしいのですが
細かく調べようとするとものすごく難解で説明不能 笑
世界中でも珍しい試みであったこの建築で
ジャン・ヌーヴェルは注目されるようになり
その後数々の建築関連の受賞を獲得しました。
実は、ジャン・ヌーヴェルの建築デザインは日本でもみられます。
汐留にある電通本社ビルオフィス棟をデザインしたのが、
彼だったのです。
【多彩なExpositionとアーティストイベント】
アラブ世界研究所では、期間限定の様々なExposition（展示会）や
芸術イベントを催しています。
どのイベントも毎回Youtubeの広告発信がされており
そのひとつひとつのPR映像に気合を感じられます。
過去のビデオから個人的におもしろい！
と思ったものをひとつ。
レバノン人のヒップホッパーであるRayess Bekさんと、ヴィジュアル・アーティストの
La Mirzaさんのコンビネーションによる、映画とエレクトロミュージックのフュージョン。
過去の有名なエジプト映画に中東の音楽をリミックスして演奏する
という異色のライブです。
このビデオを見ると、
芸術には境界も制限もないんだ。
芸術における表現は、自由だ。
と感じさせられます。
アラブ文化に触れる場所ではありますが
もちろん多くのフランス人がアラブの歴史や芸術に関心を持ち
欧米文化とのコラボレーションもあって、メディアでも注目される場所です。
パリのど真ん中、とてもいい場所にありますので
パリを訪れる際に足を運んでみてください。
眺望最高のレバノン料理のレストランや本屋さんもあって、
１日楽しめます。
1, rue des Fossés-Saint-Bernard
Place Mohammed-V 75005 Paris
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