第６話　Île aux cygnes ~partie-1~

 【秘密のパリへ連れてって　第６話】白鳥の島

Bonjour!!

皆様こんにちは。

フランスダイレクトスクール映像教材ディレクターのGâsûです。

今日は、先週の土曜日に配信された

第６話、Île aux cygnes-partie1のご紹介。

２回目の登場、レイモンド先生は、

大学の先生でもあり、中国の映画に関する評論や、

アジアの文化に関する著書を手がける作家でもあります。

パリでの撮影の余談なのですが、

このレイモンド先生とのコンサート鑑賞の約束に

前の撮影の時間延長と、迷子（約束の場所への行き方を間違いました。）のおかげで

１時間半くらい遅刻し、寒い中駅でずっと待たせてしまったという…

礼儀知らずのけしからんディレクターの私。

反省しております。本当にごめんなさい。

さて、

話を元にもどします。

今回ご紹介するのは、パリセーヌ川に浮かぶ第３の島、

Îl aux cygnesです。

パリの観光において重要なのは、２つの島。

Île de la cité(シテ島)とÎle saint louis(サンルイ島)です。

この２つは、聞いたことがあるのではないでしょうか。

シテ島といえば、おそらく多くの方が見たことはあるであろう

こちら

Copyright (c) 2003 David Monniaux - en.wikipedia.org/wiki/User:David.Monniaux

パリに行くなら一度は訪れたい場所のひとつ、

Cathédrale Notredame de Paris

パリのノートルダム寺院があることで有名です。

そしサンルイ島はどこにあるのか、地図で見てみましょう

© Copyright 2005 by Mark Jaroski

シテ島の東側に位置するサンルイ島は、いわゆる超セレブが住んでいる

高級レジデンスがあります。

ヨーロッパの有名な財閥、ロスチャイルド家の邸宅があったのもサンルイ島です。

そして、今回の主役。

第３の島　île aux cygnes 「白鳥の島」です。

この島が「秘密のパリ」である理由は、

何を隠そう…

マイナーだからです。

フランス人さえ、

「シテ島とサンルイ島・・え、他にもあるの？島が？」

という人もいるとか。ちょっと切ないです。

でも、この島は

ブロックバスター的な、

つまりはハリウッド映画のような大規模映画の撮影にも使われるという

Pont de Bir-Hakeim（ビルアケム橋）ともつながっていて

迫力満点サイズのエッフェル塔を背景にウェディングフォトを撮るカップルもいる

なかなか乙な島なのです。

ただ、この島から見る景色の中には

なんだかちぐはぐなものをいくつも発見します。

その理由。

それはこの島の周りには『小さな世界』があるから。

ひとつは日本。先週のエピソードで紹介したパリ日本文化会館がすぐ近くにあります。

そして、周りとあまり調和していないメタリックなビルと並ぶ

えんじ色の建物。元、ホテル日航。

財政困難が明るみに出てきた１９９０年代に、

世界に点在していたホテルを日航グループは一気に売却しました。

そのひとつがここに今ある、NOVOTELのロゴをまとった赤いビルディングです。

ビデオを見ていただくとすぐわかります。

そして、この細長い島にあるのは自由の女神。

Statue de la libertéです。

小さな自由の女神は、フランス住んでいるアメリカ人たちが、

フランス革命１００周年を記念して送りました。

"Liberté"　自由の象徴は、フランスの社会にとっても

非常に重要なものです。

とりわけアメリカとの関係性において深く関わってきますが、

フランスには多くの外国からの移住者、過去の戦争や植民地の歴史において

フランスにルーツを持つようになった世界中の人が集まっています。

彼らにとっても、このフランスという国で自らのアイデンティティーを

失うことなく、自由に働き、遊び、生活をしていくこと。

それが実現できる国であることの象徴として

白鳥の島からパリを見守っている女神様なのです。

かけ足で今回のエピソード概要をちょっとだけお伝えしましたが

さすがにこの手の話はフランス語上級者向け。

「ぜんっぜん聞取れないし、意味もわからないぜ！！」

という人が多いかと思います。

ただ、レイモンド先生の授業は、

聞けば聞くほど深くて、面白い。

過去のフランスから見えてくるもの

今のフランスから見えてくるもの

改めてパリが奥深く、面白いと感じます。

詳しい日本語訳や、字幕付きのビデオを見てみたい方は

こちらからどうぞ。